香港ローカルレポート!!『密集』文化と千利休 [中国・香港]

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香港潜入記

いよいよ香港潜入。やっとやっと中国の大型連休のお陰で値上がり急上昇した宿代のほとぼりが冷めてくれた。ちょうど中国滞在可能な15日を消化する直前。良いタイミングで中国から香港へ移動。ここ深圳から香港へは地下鉄で行ける。一度中国の国境駅(福田駅)で出国し、徒歩で川を渡り香港川の入国審査を受ける。見事入国審査に合格すると晴れて香港入国。

 

本日のFeeling Radio

記事のBGMにどーぞ。

 

Harry Hosono & Tin Pan Alley in Chinatown (1976) FULL ALBUM

 

香港『密集』文化

無事香港入国!香港入国時は中国と違い荷物検査がなかったな。少し管理、監視的な要素が少なくなる感じがする。香港に入ると目の前が地下鉄。街の中心部にある宿の近くまでは地下鉄で向かう。旺角駅まで約560円くらいかな。物価上昇中。道すがら車窓から香港名物のマンモス団地や集合密集住宅群が見えたりする。『香港来たなぁ!』と言う実感がテンションを上げてくれる。

 

 

 

一発だけ乗り換えをしてまた地下鉄で目的地へ向かう。香港は土地面積に対する人口密度No.1らしく、平日の昼過ぎ時の5分に一本来るハイペースの地下鉄車内は超満員。香港は『人口密集地帯』通勤ラッシュは日本並みかもしれないな。お!あのポスターカッコいいな。中国よりハイセンスな気がするぞ。

 

 

 

宿のある旺角駅に到着。ヒイコラ言いながらバックパックを持ち上げ地下から地上へと階段を登り上がる。地上に出た最初の香港の風景に自然と笑みがこぼれる。賑わう街中に空間を埋め尽くすかのように配置されたカラフル漢字看板群。これこれ!香港名物の『看板密集文化』。それにしてもめっちゃ人いる。

 

 

 

駅近くに予約した宿も『密集ビルディング』。何部屋あるんすか?ってくらい一階にメタリックなポストが設置してある。さすが密集シティー。18階建てのビルの13階にレセプションがあり、僕は11階にあるドミトリーを割り当てられた。各階を隔てて経営しているホテルみたい。内部はだいぶ入り組んでいて何かの収容施設みたいな感じ。香港は至る所で『密集文化』

 

 

 

香港と千利休

早く外に出たくてうずうずしている自分がいるので、早速これから香港ローカルレポートと参りましょう!カメラ片手に外へ飛び出す。

 

 

 

オォぉ!めっちゃ看板ある!錆びや色落ち、塗装が剥がれた経年劣化感がカッコいい。時間をかける事でしか出ない風合いや色味や風食風化感。人ではなく自然が付ける色合い。くすんだ色合いに惹かれてしまう。千利休の言う侘び寂びの定義ってなんだろうとか考える。

 

 

 

んで調べてみた。

 

 

 

簡単に言うと『侘び』は不完全な美『寂び』は枯れた美となる。侘(わび、侘び)とは、『貧粗・不足のなかに心の充足をみいだそうとする意識』のこと。ブリコラージュと関係あるのかな?と思っていると、『藤森照信の茶室学 日本の極小空間の謎』の著者藤森照信さんが似たようなことを書いている。

 

 

著者の結論は、利休の茶室創造方法からレヴィ=ストロースがアマゾンの神話分析から得たブリコラージュという概念が読み取れると。「利休はありあわせの材料と素人じみた技術で建築(茶室待庵)を作る面白さに目覚めた」と。おぉ!オレの想像もあながち間違ってないじゃないか。

 

 

 

寂(さび、寂び、然びとも)は、『閑寂さのなかに、奥深いものや豊かなものがおのずと感じられる美しさ』と言う事らしい。寂びは『内部的本質』が『外部へと滲み出てくる』ことを表すとのこと。ものの本質が時間の経過とともに表に現れることらしい。

 

 

雰囲気のあるじいちゃんばぁちゃんの写真を撮りたくなるのはそう言う訳か。そう言う意味では香港はかなり良い『寂び具合』が出てる。

 

 

 

香港オヤジグラフィー

少し歩くと、けったいなオヤジの群れと遭遇した。地べたに座り込むオヤジ、裸のオヤジ、酒を飲みながらダベるオヤジ達の群れ。公園や道端に溢れかえっている。そして皆んな一様に新聞紙片手に何か熱心に書き込んでいる。はは〜ん。なるほど。これは何かギャンブル的な要素ですね。『けったいなオヤジ x 集団 = 賭け事』。これは他の国でも同じ方程式。

 

 

 

やはり。マサに今競馬の真っ最中。香港も競馬があるらしい。やっぱり中国より自由度高いな。この風景はもれなく日本でも変わらない。立川にある場外馬券場や東村山の競輪場は週末になるとぞろぞろ現れるオヤジの群れを見ることができる。同景色。

 

 

いっちょ賭けてみようかと思うも記入用紙がオンリー漢字で全く分からなかった。オヤジが集まると少し滑稽感が出て平和な匂いがする。やはりオヤジがぶっ飛んでる土地はハズレなく面白い。

 

 

 

いやいやいや。。。その寝落ちの仕方めっちゃ怖いっすね。。。

 

 

 

個人的な意見ですが、裸のオヤジが街中を平然と闊歩している地域は今の所ハズレがない。街に活気やエネルギー、強いローカル感や生活感をMixブレンドしたような混沌感が出る所が少なくない。

 

 

写真家の森山大道さんは街から溢れ出ている『欲望とエロス』を撮るために一貫して新宿と言う街を撮影していると言う。香港に来てちょっと分かる気がする。provokeつながりで言えば個人的には中平卓馬さんが好き。

 

 

『森山大道』- 犬の記憶 Memories of a dog Daido Moriyamas Journey to Photography

 

 

 

香港五感フル動員

それにしても香港は活気があるな。繁華街の賑わい、市場の賑わい、メシ処の賑わい、土産物屋に屋台に競馬に車とバスと電車と旅行者と地元の人々で人口密度パンパン。面白いな香港。

 

 

僕は故赤瀬川源平さんイズムを勝手に取り入れてるので、この時ばかりは狩猟採集民となってカメラ片手に被写体という獲物をシューティングして捕らえて行く。自分が反応するがままにシャッターを切る。自分が何に反応しているのか今は分からなくてもOK。後々に全てが繋がって来るでしょう。

 

夜回り香港

 

 

 

日が暮れて来るとまた違った装いとなる。昼間『寂び』を演出していた看板達がここぞとばかりにまばゆく光りだす。ネオンシティー香港。少し創作意欲が増したと言うこともあり、かなり看板を撮り貯めた。昼間の『寂び』看板と夜の『繁華』なネオン看板。トータル写真が200枚越えちゃった。看板だけで。またそのうちお見せできるよう務めやす。

 

 

 

市場にも光が灯り香港らしい風景が広がる。帰路に着く人とそれを迎え商売をする人。屋台と露天と市場から漂い流れて来る食べ物の匂い。呼び込みする屋台やフル音量の露天の音楽も飛び交う。五感をフルに使って香港を体感中。

 

 

 

路地裏から繁華街に出て見る。歩行者天国となっている道端では爆音で野外カラオケを歌うおっちゃんと、その周りで踊り狂う別のおっちゃんとおばちゃん。遊び方がパワフルだな香港。恥も照れもなくオープンに楽しんでいる姿は見ていて気持ちがいい。

 

 

 

予想以上に香港楽しいぞ。何だか松本大洋が描いた鉄コン筋クリートに出て来る宝町みたいだ。リアリティーと妖艶さと欲望と滑稽さが入り混じってる。まだまだマンモス密集団地群もあるし、看板貯め撮りしていかないと。忙しいな香港旅行。

 

 

 

テンション高いまま本日はこれにて。

 

 

 

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