バンコクのママ

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5/1日
今現在、タイのバンコクにいます。
 
 
しかし日が経つのはここでも早い。日本と違い、南国独特のゆるい雰囲気と暑さで、伸びきった様に時間がゆっくり流れるかと思えばそうでも無い様子。ぼやっとしているとすぐに終わってしまう。5月の頭にはカンボジアへ抜ける予定だし。タイもそろそろエンディングを迎えようとしております。
 
 
ここ一ヶ月間タイでどうしてたのか。どこ行ったのか。チラチラ聞かれるので、タイのことを少々書いときます。タイ終わっちゃうので。
 

本日のFeeling Radio

記事のBGMにどーぞ。

 

Michael Hurley -『Hog Of The Forsaken』

 

 
 

ママのゲストハウス

まず、タイに着いて向かった所が、タイトルにもあるバンコクのママのゲストハウス。
 

このピンクの家。ご存知の方もいるとは思いますが、僕は1年ちょい(2014年5月〜2015年8月まで)タイに住んでいたことがあり、それは仕事で会社に行かせてもらてのこと。
 
 
しかし当時は、せっかくタイにいるのに職場の日本人とだけ接する毎日を送る日々。しかも職場兼生活スペースと言う環境。自室はあるものの、部屋にいても職場から聞こえる音と声。仕事ができず、毎日怒られているコチラ側としては、気が休まら無い。そこで休みの日は帰らず、良い安宿ないかとカオサンへと入り込んで行く。

カオサンストリート

昔はバックパッカーの聖地と言われ、今でも安宿が立ち並び、多くの外国人が訪れるカオサンストリートと言う有名な通りがある。かなりブッとんだ通りで、夜になると、通りに面した飲食店がクラブかのように爆音で夜を賑わしている。それに釣られ欧米人が夜通し飲み食いし踊り明かしている。

 

カオサン

 
 

カオサンマッサージ

特に夜のカオサンは独特な混沌感と軽薄なアッパーさがある。混在した人種の中、音と光が入り乱れ、雑然と猥雑でエネルギッシュな感じが僕は好きで来ている。10年前に来た時から同じ。ある意味一つの文化を作り出していると思う。
 
 
そこから1、2本路地裏に入った所にママのゲストハウスはある。たまたま通りを歩いていたらママに声をかけられ、押し切られるように泊まることに。なんとも民宿の様な海の家の様な雰囲気。
 
 
そんな温かい空気感漂うココが気に入り、週一回の休みになると毎回泊まりに来ては、1年ちょいのタイ生活に旅を注入していた。

ゲストハウスの中は

宿は2階建てで1階部分は、実際ママの住居でもある。なのでこんな状況が日常風景。この日はスイスで働く息子のマコが帰省中。

寝転びママ

この宿(ママ曰く名前は無い)を少し紹介。従業員はちゃきちゃきのママ一人+猫数匹。客室シングル200Bのダブルが300B。部屋はベッドと扇風機、カーテンのみ。どんな国籍の人でも受け入れ対応ができたシンプル仕様。日中はママの友人、知人が誰かしらいるので、商売抜きのローカルのタイの人達と交流できる特典付き。
 
 
トイレはシャワーと一体のユニット型。もちろん水シャワーのみのタイ仕様。洗面台の蛇口は開け閉めするコックと一緒に蛇口もスライドする一体型。

シャワートイレ

ねこ

蛇口

蛇口

ママは朝昼晩どのタイミングであっても
 
 
「コイチ!イート ナ!?」(こーいち!メシ食ったか!?」
 
 
と、何かしらの食べ物を食べさせてくれる。田舎のばぁちゃん家に来た様な感覚。

mama3

 

エサをもらってます。

mama2

スイスのタイレストランで働いていたことのあるママのタイ料理は、お世辞抜きに美味い。夏バテ気味でも食べれてしまう不思議さ。
 
 
「そこらへんのレストランで食べるより、フレッシュでクリーンだ」そうだ。
 
 
今日も、寝起き一発めから飯食うか?と、ホントに良くしてくれる。感謝です。 

変わる良さと、変わらない良さ

2年前には道を挟んでお向かいにも家が軒を連ねていた。若干妖怪が写っておりますが、ママのゲストハウスが右手。で、左手にもこんな感じで小さな個人商店があった。
バンコクの妖怪
 どこからかタイの民謡がラジオから流れ、おばあちゃんが一人で、小さな商店を構えている。猫が屋根を歩き、細い路地に屋台と煙のある風景。雰囲気がとても良かった。
 
 
今は、お寺を新たに建立するらしく、土地拡張のため一角全て取り壊され、すでに高い塀が立っている。(上から2枚目の写真参照)こういうところで時間の経過を感じる。
 

 変わっちゃうのもったいないなぁ。と、外国人目線で思ってしまう。でもリアル生活者であるママは街が綺麗になって嬉しいと言っていた。変わる良さと、変わらない良さ。立場から変わる捉え方。いいも悪いもないが、無駄に「均一化」だけはしないでと願う。
 
 

均一・型枠・クリエイション

僕は、旅に出る直前まで東京は羽村にてお豆腐の行商をしていた。ラッパを吹きながらリアカーを引いて「おとぉ〜ふぅ〜」と歌い売り歩く例のアレ(ココでの経験も面白かったので、そのうち書ければ)。
 
 
この仕事はまず歩く。町をひたすら引き歩く。するとその町、その土地、そこの人々がよく見えて来る。
 
 
町にもそれぞれ色があり、違いがある。で、やっぱり面白いのは、歴史がある町が面白い。歴史がある町には文化がある。新興住宅街やアパート、マンション、団地ばかりが目立つ土地よりも。
 
 
時たま現れる、同じ色と外観の一軒家群がずらっと並んだ一角など、均一で均質化され過ぎていて少し気味が悪い。つまんねぇなと思ってしまう。
 
 
この均一とか均質化が、職場や生活の場まで流れ込んで来ると、「常識的にさぁ」と「普通はさぁ」という型枠にハメ込もうとされ、窮屈になることがある。そうなると、型枠を広げて拡張してやるか、型枠の外に出て、新たなスペースを探すor作るという話になって来る。それはどちらもクリエイティブな行為。
 
 
でもその型枠が、社会という大きく漠然としたモノになって来るとなかなか難しい。そこで1968年前後の意識の高い人たちは、外の世界を変えるのではなく、まず自分を変えるという発想になる。外ではなく内面の拡張。
 
 
これがヒッピー等に繋がる。要するに『問い直し』をする。生き方然り、在り方然り。今までのやり方で本当にいいのか。既存に対するカウンターというわれる所以。
 
 
何かヒントがある気がする68年前後の時代背景。
 
 
最近クリエイションしてますか?
 
 
均一化撲滅委員会からのお知らせでした。
 

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