天空の寺『ポッパ山 』[ミャンマー]

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バガン3日目。ミャンマーに来た目的のポッパ山に向かう日。

 

本日のFeeling Radio

記事のBGMにどーぞ。

 

Amy Winehouse -『Monkey Man』

 

Mt. Poppa in Myanmar

ま、午後から行けばいいやと午前中は散歩してみる。昨夜少し降った雨のお陰でバガンの午前中を少し涼しくさせている。あてもなくプラプラ。すると人ダカリができているところが。

どうやら小学校の前らしく、親御さんがこぞって子供達をお迎えに来ていた。バイクにちっちゃい子供2〜3人を当たり前のように乗せ帰って行く。子供が大事にされている様子。

 

 

お国が変わればルールも変わるのは分かっているが、この国のバイク運転可能年齢はいくつからなのだろう。結局聞き忘れた。かなり若い子が乗ってたりする。若いというかガキじゃないっすか?と思うくらい幼かったり。

 

ポッパ山への行き方

お昼近くになり、ポッパ山へそろそろ向かう時間。今回はバイクタクシーで行くことに。乗合バスがあるのだが、他の旅行者と同乗のため時間制限が発生する。かと言って自由の効くタクシーは一人で行くと値段が高くつく。どうしたものかと思いバイタクのおっちゃんに交渉すると、ちょうど乗合バスとタクシーの中間の値段(約1200円)で行ってくれるとのこと。

時間を気にせず、寄り道せず、あっちこっち行ってもらうにはベストな選択との結論に達しお願いすることにした。名前を忘れちゃったけど、おとなし目の英語ができない38歳1児のパパと行くポッパ山。所要時間約1時間半程度とのこと。

 

ではでは出発。天気は悪くなさそう。バイクで正解だったと思うくらい風が心地いい。のだが、そんなにスピード出して行くんすか?ってくらいスピードを上げて一本道をひた走る。弱恐怖。

 

ところどころ工事中な場所がありスピードが緩まる。道路状況はお世辞にも良いとは言えないミャンマーインフラ事情。バイクから伝わる振動がなかなか激しい。弱恐怖。

 

アスファルトなくなったりする。振動すごくて笑いが出る。コケるのだけは勘弁と願いながら進む。中恐怖。

 

途中エンジンむき出しのトラックや、原付に乗ったお坊とすれ違ったりしながら進む。弱恐怖。

 

40分くらい経っただろうか。バイクは山道に入って行く。右に左に体を傾けゆっくり登って行く。かなり高い位置まで登って来た。そろそろお出ましかな。

 

そこから15分ほどバイクを走らせると、ドライバーが「 ポッパ!ポッパ!! 」と指差している。お〜!見えて来たじゃないかポッパ山!この距離でもなかなかの圧巻ぶりじゃないですか!

 

とうとう来ましたポッパ山!タイの宿で見た写真よりもグッと天空感がある。付近にこの山以外の高い建物や丘がないので、ポッパ山だけが異様な存在感でそこに居座っている。岩山の周りには民家と小店、旅行者目当ての土産物屋が申し訳程度に立ち並んでいる。

 

おサルのお山

頂上の寺はミャンマーの土着信仰の寺で、777段の階段を登って行く。ここポッパ山の特色は、まずサルがいっぱいいること。餌付けガンガンありらしく、ピーナッツの入った袋を旅行者から貰って食べたらりしていた。おサル側はかなりフリーに振舞っているので糞が階段に据え置きになっていることがある。注意が必要。

僕の持参しているカメラはズーム機能がないGR digital4を使っている。森山大道スタイルって感じでスナップ重視。つまりこれだけサルに近寄ってシャッターを切っているということ。まぁ人馴れしてる。どうにか隙を見て食い物を狙う輩や、ふてぶてしい奴も中にはいたりする。

 

この距離感。この写真のジーンズを履いたミャンマー人がこの小ザルにちょっかいを出したら、すかさず親ザルが駆け付けジーンズの男性に仕返ししようとしていた。おサルって結構気性が荒く、やられたらやり返す思考があるみたい。

 

だいぶ上がって来た。約半分くらいかな。足を投げ出しフテコイおサルを尻目に、ヒーこら言いながら上を目指し登って行く。スタートから15分〜20分くらいは登る。他の旅行者も汗だくになって登頂を目指す。

 

やっとこ頂上のお寺に到着。眺めは抜群。なかなかミャンマーを一望できる場所がないので興奮する。カメラ片手に敷地内をウロウロして見る。

 

 

寺内にはちゃんと仏像が祀ってあり、参拝スペースも何箇所かある。若いミャンマーっ子がキャッキャしながらダブルデートしてたりするが、ちゃんと信仰対象としてお参りに来ている人も多い。観光地ではあるが、お坊が読経している風景などは信仰集める活きたお寺という印象。

 

ミャンマー土着信仰なので仏像はブッダだけではない。気になるのは、こっちの風習なのか、信仰対象をアッパーにデコレーションして派手に装飾している。現代の技術を取り入れ、手を加えアッパーにアップデートして行く。日本は侘び寂び文化があるのでなかなか見ることのない電飾ブッダ。

 

境内に貼ってあったミャンマー美人ポートレート。『せーの』で好みの写真を指差してキャッキャする用のやつ。

 

頂上にもおサルが山ほどいる。縦横無尽に駆け回りあちらこちらに出現する。特にこちら側に何かしてくるということはない。

 

ポッパ マウンテン リゾート

1時間ほど頂上でカメラを回し、満足して下山。この間バイタクのドライバーさんはずっと下で待ってくれている。そこまでいそいそと階段を駆け下りて行く。そこそこ急階段。お猿のトラップウンコにも気をつけたい。

 

入り口近くの土産物アーチを抜けて敷地の外へ。おサルの可愛いらしいぬいぐるみいっぱい売ってた。ミャンマーのおサル寺を後に。

 

バイク乗り場まで戻り、もう一箇所行きたいところがあるので向かってもらう。来た道をブーンと戻って行く。あっちこっち道に迷い、人に聞きながら目的地に向かう。

 

こんな山道の中にホントにあるの?ってなとこに一軒のレストランがある。ポッパ マウンテン リゾート (Popa Mountain Resort)というレストラン。ここからポッパ山が一望できるとの情報。ここオススメ!

 

撮影ポイントとして有名のようで、撮影のみの場合でも撮影料を払えば敷地に入れてもらえた。レストラン内で飲食すれば撮影料は取らない。せっかくリゾート感満載なのでドライバーさんとビールを飲む。

 

にしても高い。缶ビールが下界の4倍の値段。気前よくドライバーさんの分も奢ると言った手前、もう後には引けない。撮影料こみと思って満足いくまで撮らしてもらおう。高所なので風が強いが気持ちいい。それにしてもこの景色が見れるなら高額ではないのではと思えるから不思議。

こんな感じで一望できるんだけど、ズーム機能ないのでこの距離感になっちゃう。

 

ビデオカメラでズームして撮ったのをキャプチャーして調整したのがこっち。

ちょっと分かりにくいかもですが写真の真ん中にカメラが写ってて、いつもこうやって据え置いて撮影。いつもの様にカメラをセットしビールを飲んでいると、ドライバーさんが「オイッ!!」と言ってカメラに駆け寄って行った。なんぞやとそっちを見るとカメラの姿がなくなっている。

 

そのままドライバーさんは石垣から身を乗り出し下を見始めた。どうやら風が強すぎてカメラが倒れてしまい、その勢いでカメラの前にある石垣を飛び越え落下した様子。ビールが口から飛び出そうになりながら僕も駆け寄る。ラッキーなことに石垣の向こうは崖にはなっておらず、5メートルほど下に降りれるスペースがあり、そこにカメラが横たわっていた。

 

ヤッチマッタヤッチマッタ!と急いで救出に向かい引き上げる。慌てて事後状態を確認する。三脚は部品がへし折れたものの、カメラは正常に動く。不幸中の幸い。これを見ていたシンガポールのおじさんが話しかけて来た。

72歳でカンフーやってて、こっちが引くほど机にガツガツぶつけても痛くない拳を持ち、3回の心臓手術を見事克服して、バカみたいに高い高価なホテルに泊まってる金持ちの超人的なおじちゃんとしばし談笑。そうこうしているうちに日も陰り出したので戻ることに。

 

元来た道を引き返す。景色が夕日に染まり違った道を通っているかの様。

 

 

行きよりも早い時間で元いた場所まで戻って来た。到着地は何故かドライバーさんのお家。あんなにもおとなしかったドライバーさん。家族を前にすると堰を切ったように今日の出来事をしゃべるしゃべる。仕事とは言え、見ず知らずのジャパニーズと1日一緒となれば多少の緊張感があったのかもしれない。丸っと1日ありがとうございやした。

 

 

了!

 

 

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  1. […]  最初はポッパ山を撮りに行こうと思いタイからミャンマーへ陸路で渡ってみた。天空の寺ポッパ山へ向かうため滞在したバガンという街には1000年前の仏教遺跡が無数に点在しており、 […]

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